原油価格高騰の背景 需要と供給のバランス

まず初めに価格の決定メカニズムを説明してから、現実の原油価格では何が起こっているのかをご説明していきます。

縦軸に価格P
横軸に数量Q
をとったとすると

需要曲線Dは右下がりになります。
なぜなら買う側は安ければ多く買いたいし、高くなれば買う量も少なくなるからです。
一方、
供給曲線Sは右上がりになります。
なぜなら売る側は価格が上がれば多く売りたいし、価格が下がれば売りたい量も少なくなるからです。
結果、均衡点はAとなります。

ここで原油価格需要と供給に変化が最近起こっています。
需要側では経済活動の回復と共に需要が喚起されており、同じ価格なら多く買いたいと考えます。(需要曲線Dの右シフト)

供給側では増産の取りやめ=マーケットへのインパクトとしては実質的な減産に等しく、同じ価格なら少ない量を売りたいと考えます。(供給曲線Sの左シフト)
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ちなみに
供給曲線Sの左シフトは時にコストプッシュインフレ(費用が経営を圧迫しながらインフレが進む)をうむので注意が必要です。
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結果、均衡点はBとなります。この状態では価格が大幅に上がります。
ですので更なるインフレリスクを招くという意味で危険です。

さて、翻って現在の原油価格に目を移してみましょう。
レジスタンスラインとして機能していた76.88ドルを上へブレイクしていきました。
これはまだまだ経済が回復していくことを考えると需要曲線の右シフトは避けられないかと考えます。キーポイントは供給側が増産をするか否かでしょう。
短期的にはこの辺りの話はすんなりまとまりそうもないので、原油価格は上昇を続けると考えます。

ひとまずの目安としては前回、サポートラインとして機能した、83.27ドルが想定されますが、このままの勢いで90ドルを突破することも予測されます。
Beyond Technical AnalysisFundamental AnalysisSupport and Resistance

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